2019/03/12 14:07
今日は春らしく暖かい陽気でとっても気分がいいです。
朝、わりと早起きしているのですがちょっと外へ出てみるとすでに外は明るくなってきていて季節の移り変わりを感じました。
冬の早朝のキリッとした空気の中星空を眺めるのも好きなのですが
やはり暖かい風にほっとしますね。
今日はブランドのことを少し書きたいと思います。
ブランドを始めた頃は洋服のこともあまりわからないまま、とにかくやってみる！とチャレンジ精神でスタートしたのですが、年月を経て、改めて活動する意味を確認しています。
振り返りの意味も込めてここに記したいと思います。
アンティコッターの洋服は一言で言ってしまえば「シンプルな日常着」です。
シンプルな日常着、大量生産され安く簡単に手に入る今ですが、私はそういったものとは違うものを作ろうと思って活動しています（もともと規模も違いますし同じようにはできないんですけどね）。
洋服屋さんを始める前、ファストファッションの店内に入って、同じアイテムのあらゆる色、あらゆるサイズがたくさん置いてありそれらが一斉にセールされている様子を見て急に疑問が湧いてきたのを覚えています。
これって毎シーズン全部売り切れるのかな、、こんなにたくさんの服を着るくらい人口っているのかな、、そしてどうしてこんなに安いんだろう、、それは今でも理解ができずにいます。大企業の仕組みや努力によって、誰も困らないようできているのかもしれないのですが、例えばもし私が一着服を縫製するとして、Tシャツで500円以下で販売できるくらいの対価だったら頼まれたとしても縫いたくないなぁ、、と。単純に私が縫えないので驚いているだけかもしれないのですが。
缶ジュースみたいな気軽さで、着たらポイとしてしまいそうな、使い捨ての消費されるイメージです。
これだけ洋服で溢れているときに、また私が洋服を作って増やすというのもおかしな話かもしれないのですが（自分でもちょっと矛盾してるよなぁと思うこともあります 笑）、それでも、小さくても活動することによって、何か変化が生まれるんじゃないかと思って続けています。単純にやっていて楽しいということもありますし。
アイテムは違いますが、デンマークやフィンランドのスカンジナビアデザインといわれるようなインテリアや器なども、シンプルで日常使いされるアイテムですよね。とても使いやすいけど、それだけじゃなくて大切にしたくなるような愛着を持てる要素があります。それは単なるシンプルではなく、デザイナーによって考え抜かれた答えとしてのシンプルであり、つくり手が丁寧に向き合っているのが伝わってきます。流行にとらわれるのではなく、ずっとそこにあることを考えられている。だからこそ普段遣いしやすく、しかも長く大切にされるのだと思います。
ANTICOTTERのアイテムは、そんなスカンジナビアデザインのようなシンプルさを目指しています。
洋服はどうしても耐久性の問題もあって家具のようにはいかないですが、古着になっても大切にされるような、古着屋さんやメルカリで他の誰かの手に渡ってもまたたくさん着てもらえるような、流行に左右されない長く使ってもらえる洋服を目指しています。
なので、アンティコッターのアイテムはfashionではなくclothesとした方がいいのかもしれません。
シンプルで何気なくいつも手にとってもらえる日常着。着ている人にしっくりときて気分がちょっと上がる洋服。
これだけモノで溢れているのに幸せを実感できないのは、ものをつくることも買うことにも思い入れみたいなのがなく単に消費しているだけだからじゃないかなと思うんです。大切にしてもらえるように作り、買う方もただ流行っていて安いから買うのではなく、これを買って着ることで仕事がはかどったり生活が楽しくなったり自分に似合ってしっくりくるものを選ぶ。買うことがゴールじゃなくてその先の生活がゴール。自分にフィットするものに囲まれる。そうするといろいろなことが良い方向に変化すると思うんです。
大量生産しないということは、それだけ単価も上がるし、効率的には悪いこともあるかもしれないけど、一着一着にこだわり、そしてできるだけ手に取りやすい健全な価格帯で販売する。作って販売している私も、作ってくれている職人さんや関わってくれる仲間も、そして手にとってくださるお客様も、皆が楽しい、そんな活動をしたいです。それがうまくいけば、そういう活動をする方もどんどん増えると思うし、増えたらどんどん過ごしやすく楽しい世の中になって、子どもたちも「早く大人になりたいな～」なんて言うようになるかもしれないですよね。
小さな活動が、そういう動きのきっかけの一つにでもなれたら嬉しいなと思っています。
あんまりそこを考えすぎると途方もなさすぎて足がすくみますが、コツコツと活動を続けることで仲間が増えていって、まずは自分が楽しみながらやっていこう、と、そんな風に思っています。
最後まで読んでくださりありがとうございます！
Enjoy your day！
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